今回は書籍「元・保護猫と世界一幸せに暮らす方法」を紹介していきます。
合計13のお宅の元・保護猫ちゃんの今の暮らしが紹介されています。
紹介されている猫ちゃんたちは本当に個性がさまざま。慣れて触るのに4か月かかる子、爪切り、耳掃除、目薬が簡単にできる子。見ていて飽きません。
愛情をたっぷり注がれているんだろうなあ、と手に取るようにわかるようなお顔とその体(ちょっとポッチャリちゃんもいます )の猫ちゃん(たまにワンちゃん)たちとそのご主人の写真とテキストで構成されてる本です。
写真集のように眺めるのも良し。
熟読するのもよし、な内容。
猫の飼い方のヒントもたくさん載っています。元・保護猫以外の猫ちゃんでも役に立つ一冊だと思います。
▼今回の内容はこちら▼
- 保護猫とは?
- 「元・保護猫と世界一幸せに暮らす方法」の内容と合わせて猫の飼い方のコツも深掘り
「保護猫を飼いたいけどどうすればいい?」このような方はこちらの記事がオススメです。
保護猫を飼うには?お金はかかる?5つの方法と注意点・保護猫の現状も解説。
【猫を飼いたい!】初心者が猫を選ぶときのポイントは?【譲渡会・保護猫】
保護猫とは…
保護猫とはまざまな理由で保護された猫のことです。
・増えすぎた野良猫を近隣住民が行政に持ち込む
・経済面の理由(失業など)
・飼い主の飼育放棄など。
実際にあった飼育放棄の理由▼
引っ越しで飼えなくなった
子供にアレルギーが出た
先住のペットと相性が合わない
思っていたよりも大きくなった
仕事が忙しくなった
子供が生まれたので世話をする時間がなくなった
近所から苦情がきた
高齢になったペットの介護が重い負担に
病気で世話ができなくなった
飼い主が亡くなった
本書の中からの例だと、
- 駐車場や公園、庭で拾って保護した猫
- ブリーダー崩壊から保護された猫
(ブリーダー崩壊とは…販売目的の猫や犬たちが売れ残りなどの理由で管理不可能な数になるまで増えしまうこと)
などさまざま。やはり拾って保護が多い印象。
実際私も庭に迷い込んだところを保護し、飼い始めました。
「保護」というと献身的で「いいことをしているなあ」なんてイメージが強いかもしれません。
しかし私の場合はずっと飼っていた猫(こちらも拾い猫ですが)が亡くなり猫を飼いたいという欲望が常にあったので、表面上「保護」と言ってはいますが一般的にみなさんがが抱くイメージとは違っていると思っています…。私の場合は。
子猫が庭に迷い込んできた!捕獲と保護の方法。一緒に暮らすに至るまでを紹介。
幼少期から保護猫(犬)を迎えたかった
本書を読むと共感できる箇所が多々ありました。
料理家・桑原奈津子さんの幼少時と私は似た体験をしています。
▼桑原さんの幼少期の出来事。
中学生のとき、犬を飼いたいと母にお願いしたら、じゃあ保健所でもらうのがいいねっていう話になりました。
でも、待ちきれなくて、わがままを言って買ってもらったんです。そのことが忘れられなくて」
だから大人になって犬を飼える環境になったときは、里親を募集している犬、とりわけもらい手が見つかりにくい雑種を探したそうです。
私自身も小学生頃の誕生日に血統書付きの子犬をペットショップで買ってもらった経験があります。
だから桑原さんのこの気持ち、心がけは強く賛同したい。
桑原さんは今では沖縄で保護されやってきた雑種のキップルちゃんと元保護猫2匹と暮らしています。
犬のキップルちゃんと猫2匹の関係は付かず離れずの良い感じの距離です。
桑原奈津子さんの書籍も素敵です。▼
避妊・去勢手術について
本書には猫を飼っている人にしかわからない猫の情報やリアルな体験談もあちこちに。
中でも衝撃的で心を痛めたのは、避妊手術で命を落とした子がいることです。
元保護猫の個4匹と暮らすヤノミサエさんはそのことがあってからオスの子しか飼わなくなったそうです。
その子の体が絶えれなかったのか、疑いたくはないですが医療ミスなのか…。
ただ手術可能な体かどうかは手術前に検査するでしょうから…。
楽しくて安心安全なキャットライフを送るにはには獣医選びも重要となってきます。
今ではSNSなどやGoogleの口コミなどでも情報を知ることができますが中には真逆の口コミもあったりして余計に混乱してしまいますが…。
私自身▼こんな記事を書いてはいますが若干動物病院難民なので強くは言えないです…。
【猫】動物病院はどう選ぶ?良い動物病院とは?距離の目安・料金についても。
手術の件でもう一つ。
オスの去勢手術時に開腹手術をしたエピソードの子がいました。
オスの場合も開腹をする場合があります。▼
※オスの場合でも入院する病院もあります。
※精巣がお腹の中にある場合(停留精巣)開腹手術をして入院をすることも。
【猫】去勢避妊手術のメリットデメリットは?費用・助成金・流れについて教えて!
ペットショップでペットを飼うことは悪か?
私の中で響いたフレーズをご紹介します。
▼写真家で保護猫を飼っている井上佐由紀さん、外山輝信さんのインタビュー。
保護猫を選ぶ人がずいぶんふえました。
「その半面、ペットショップなどで購入して猫を迎えた人が『実はうちは…』
と肩身の狭い思いをしていることがあるそうです。でも、そんなふうに感じる必要はないですよね。
どこから迎えようと猫は猫。
これから猫を迎える人がいたら、保護猫を選択肢の一つに考えてくれたらいいなと、願うだけです。」
実際に私は血統書付きの猫や犬を見ると複雑な気持ちになっていました。
そう思う必要ない、井上さん、外山さんの意見に賛同したい。
けどペットショップは将来的には無くなって欲しいという思いが混在しています。
関連記事>>>飼い猫や犬を「ペット」呼びよりも「伴侶動物」のほうがしっくりくる理由。
ペットショップとはちがい、保護猫はトライアルができる
保護猫を迎え入れるときのメリットとしてトライアル(お試し期間)があるということです。
このメリットがあったからペットショップじゃなくて保護猫を迎え入れた、という方もいます。
相性が合わない猫って残念ながらいると思うんですよね。
わたしも過去に一度だけ、どうても家になじんでくれない猫に出会ったことがあります。
そんなときに戻る場所がちゃんとあるというのはすごく助かります。人も猫もお互い居心地がいい相手をみつけることができれば、おうちのいない猫も減っていくはず。
だから、もしまた新しい猫を迎えることがあれば、わたしはやっぱり保護猫から迎えたいですね。(ヤノミサエさん)
また、雑種の保護猫と純血種を比べるとこんな違いも。▼
純血種・雑種(ミックス)はどう違う?
【純血種】
・大きさや特徴がある程度決まっている。
・品種によってかかりやすい病気がある。【雑種】
・個性豊かで毛柄のバラエティーも見ていて楽しい。
・雑種のほうが人懐っこくて体が丈夫と言われています。
が、個体差がありますので一概には言えません。
ヤノミサエさんは猫とインテリアに関する書籍も書かれています。
【みんな悩む】動物病院へ行くか行かないかのライン
動物病院に行くか行かないかのラインはどの飼い主さんも悩むようです。実際に私も。
心配だけど猫自身は元気そうだし、過保護すぎるかな…。でも手遅れになったら嫌だし…
という感じ。
元・保護猫2匹と暮らす布川愛子さんはこう語ります。
うちの子たちは動物病院に行くことがストレスになってしまうので、心配なことがあるときはまず電話で聞きます。
「診ないとわからない」と言われてしまうことが多いけど、電話でも対応してくれる獣医さんを見つけておくと、とても心強いですよ。
基本、獣医さん一人で受付と診察をされるうちのかかりつけの動物病院ではちょっと無理かな、と思ってしまった…
ただ、ある獣医師さんのブログでこんなことも
「エサを動物病院で定期的に買うことでその際にペットの気になることをきいてほしい」
とのこと。
動物を連れてこなくてもフードを買いに動物病院に来てくれればそこで動物看護師が話を聞くから連れてこなくても動物の状態を聞くことができるんだよね。
フードじゃなくてもいい。サプリメントでも、シャンプーでも口腔ケア用品でも、爪切りでも何でもいい。
当院では、何かを買いに来たり病院に来たら必ず動物看護師が動物の状態を聞くから。フードだけ渡して会計して終わりということはない。必ず動物の状態を聞く。
そうすれば、「そういえばこの間下痢したんだけどすぐによくなったのよ」と言う話が聞ける。聞いた情報は必ずカルテに書くこれが後々役立つこともあるんだ。
今や簡単に通販で買うことのできるエサをわざわざ動物病院で購入することにはこのような大きな意味があることを知り、目からうろこです。
比較的大きな、動物看護師さんたちも常駐しているような動物病院へ通っている方はオススメできる方法だと思います。
布川愛子さんはイラストなど様々な分野で活躍中の作家さんです。▼
保護猫を飼いたい方へ
猫が20歳まで生きたというニュースも今では珍しくありません。
猫に限らず生き物を生半可な気持ちでは迎え入れてはいけません。
と言いつつ私の場合は突然目の前に猫が現れたわけで、事前の確認などをしている暇もなく…。
私と違い、猫ちゃんを迎え入れるまでに時間がある方はぜひご確認とご準備を。
【保護猫を飼う前の確認】
- 猫の習性や飼い方、寿命や大きさなどの情報を収集していますか?
- 必要なしつけについて勉強し、それを実践できますか?
- 猫の飼養に必要なスペースや用品は準備できますか?
- 猫の餌代、ワクチン代、医療費、猫用品代などの必要な費用を生涯にわたり支払えますか?
- 毎日欠かさず猫の世話に時間と手間をかけられますか?
- あなたの体力で世話ができますか?
- 猫を飼うこと(将来介護も必要なこと)について家族全員が賛成していますか?
- 家族の中に動物に対するアレルギーを持つ人はいませんか?
- 猫を飼うことができる住宅ですか?
- 引っ越しや進学、就職、結婚などにより、猫を手放すことは無いですか?
- 万が一、飼えなくなった時や地震や災害時のことを考えていますか?
ひとつでも「いいえ」があるならば、今は飼わずにいることも動物への愛情です。
ちなみに猫の寿命は15~20年です。
【関連記事】
【猫を飼いたい!】初心者が猫を選ぶときのポイントは?【譲渡会・保護猫】
保護猫を飼うには?お金はかかる?5つの方法と注意点・保護猫の現状も解説。
【初心者オススメ】猫の飼い方の本「ネコの気持ちと飼い方がわかる本」
まとめ
- 保護猫とはまざまな理由で保護された猫のことです。
- 保護猫、ペットを飼う方にとって獣医選びは重要。
- ペットショップとはちがい、保護猫はトライアルができることがメリット。
十分に生かすべき。 - 動物病院で定期的にエサを買うことで獣医師や動物看護師さんに相談できる
機会を作ろう。 - 保護猫を飼いたい方は買う前の確認を入念に。
お金、飼える環境?
「元・保護猫と世界一幸せに暮らす方法」は猫を飼う方々のリアルな体験談を読むことができます。(可愛い元・保護猫犬たちの写真も拝めます)
猫のことや飼い方を一通り知っている方でも「知らなかった!」と、新たな情報に出会える可能性大。オススメです。
▼あわせて読みたい|保護猫についての記事はこちら▼
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