黄色いシマシマのキモい幼虫がいる!
おそらくそれはキアゲハの幼虫です。
それはそれはキレイなアゲハチョウになる幼虫ちゃんですよ。
今回私は庭で偶然見つけた(過去も何度か遭遇していますが)
キアゲハの幼虫を限りなく自然に近い状態でお世話&観察してみました。
限りなく自然に近い状態でお世話とは⇒
具体的には虫かごなどには入れず、雨除けや日除けなどを見つけた場所(屋外)でやってあげる程度のお世話。
数匹逝ってしまった子もいますが結果、無事羽化できました。
が、肝心な羽化の現場を目撃できず…いつの間にか羽化していた感じです。それでも一応観察は記録しています。
▼今回の内容▼
- 幼虫の世話のポイントと注意点
- サナギのお世話ポイントと知識
- 幼虫のお世話記録
幼虫の知識とお世話の方法&注意点
幼虫の成長過程
「幼虫」と言ってももっと詳しく小分けにすることができます。
キアゲハの幼虫は
となります。
次の段階に行くために脱皮を繰り返します。
▼おそらく3齢幼虫?
▼5齢幼虫。次にサナギとなります。
餌とその注意点
キアゲハの幼虫は何を食べるの?
パセリは苗の方がお得かも。
近くのホームセンターで100円程度で販売していました。
▼餌を与える際の注意点▼
スーパーで買ったパセリは洗ってください。
農薬が付いている恐れがあります。必ず水洗いしてから幼虫に与えてください。
パセリやセリを瓶などに水を入れて幼虫に与えない方が良いです。水に幼虫が落ちてしんでしまうことも。
▼幼虫水没対策▼
- 水差しはやめて湿らした脱脂綿を巻いてその上にアルミホイルを巻く
- タレビンを使う
- 脱脂綿などを水面につめる
- 吸水スポンジを使う
- 土で育てる
掃除は毎日
- ウンチを本当によくします。大きな幼虫は特に。
虫かごで買う場合は毎日の掃除が必須。 - コバエに注意。
コバエが幼虫に悪さをすることはないようですが不衛生です。 - 水や園芸吸水スポンジにパセリやセリをさしていたらコバエ発生が良く見られた印象。
▼これが園芸吸水スポンジ。(「オアシス」とも言う)100円ダイソーでもあります。
土が一番かなと思いますがこちらもダンゴムシがめちゃ増えるので注意…。
先述したように一番イイのは湿らした脱脂綿をパセリなどの茎に巻いてその上にアルミホイルを巻く方法、+餌の取替えを頻繁にする、でしょうか。
屋外の幼虫の雨除け・日除け対策
大雨が頻繁にある時期でした。かと思えばカンカン照り&大ジメジメの日もあったりしたので屋外の幼虫の雨除け、日除け対策に奔走した記憶です。
▼雨除け。100均で買ったワイヤーネットにクリアファイルを園芸用の針金で固定したもの。
▼確認してみると濡れません。ちゃんと守れている。(と思う)
▼日除け。
ダイソーのウインドオーニングを使っています。(税込み110円)風も通して光も通してイイ感じです。しかも軽いので洗濯ばさみで固定できるところが助かります。
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サナギのお世話ポイントと知識
サナギになる前の注意
サナギになる前、幼虫は驚くべき速さで爆走しサナギになる場所を探し回ります。
虫かごで買う場合は割り箸や小枝を設置しておくと良いです。
屋外の場合は特に私は何もしませんでした。
勝手にいい感じの場所を自ら確保していました。上には屋根がある場所です。
賢いですよね~
サナギお世話にポイント
基本的にサナギになったらお世話をすることはありません。
しかし屋外の場合は雨が当たらないように幼虫と同じようにちょっとしたシートをかぶせたり日差しが強い時はサンシェードなどを軽くかぶせたりしました。
しかも今年(2023年7月)うちの地域では記録的な大雨で雨除けのシートをやる頻度が高く雨の中サナギの様子を確認したりと忙しかった印象。
サナギの知識
- サナギになる前幼虫はどろどろの糞をする。
サナギになる前に余分なものを全部出す作業です。病気ではありません。 - サナギから羽化まで何日かかる?⇒季節にもよりますが夏なら約10日~2週間程度です。
うちの場合はサナギになって蛹になって羽化するまで12日を要しました。
(蛹化7月2日、羽化7月13日) - サナギは1日の内何時ごろ羽化する?⇒サナギは光に反応して羽化するようです。時間はまちまちですが暖かい季節であれば朝、午前中が多いようです。
私は見事に羽化現場を見逃しました…早起き必須です…。
※というわけでアイキャッチのアゲハチョウはフリー素材です…。
キアゲハの幼虫成長記録
キアゲハの幼虫のためにあーでもないこーでもないと奔走した記録です。今まで紹介してきたことと被る内容もありますがいってみましょう。
★2023年6月29日 幼虫と邂逅
庭に生えていたパセリに幼虫がいましたがそのパセリは伐採後のパセリ。(家族が伐採した)
▼伐採されたパセリ
というわけでこのままではパセリが腐り幼虫たちが餓死すると思ってスーパーでパセリを買い与えました。100円くらいでした。でもちょっと少ないような…物価高騰の波がここにも?
「パセリに付いた農薬で死ぬ場合もあるから必ず洗うように」と他のブログさんでありましたのでその通りに。
翌日小さいのがのっかってたので食べてるのでしょう。ちょっとした嬉しかったです。
★2023年6月30日 雨対策に明け暮れる。
この時期、うちの地域ではめったにない線状降水帯のせいで数年に一度か二度の大雨も大雨。屋根のある場所に移動してあげましたが横殴りで暴力的な雨は防げません…。
▼パセリも体も濡れてしまっています。
そこで場所を移動して先述もしましたが100均ワイヤーネットにクリアファイルをくくり付け屋根を作りました。
同時に水の溜まったお皿に幼虫水没事故発生してしまいました。
幼虫が誤って水没することは知っていましたが対処するのが遅すぎました…。かわりに園芸吸水スポンジを買おうと思いました。(これも虫が湧くので後に中止)
餌(パセリ)が足りないかな?と思ってそんな線状降水帯の土砂降りの中、パセリの苗と園芸吸水スポンジを近くのホームセンターに買いに行きました。
靴も服もビシャビシャになって何やってんだろう自分、とホームセンターの行き帰りの道で何度も思いました。
★2023年7月2日 歩き回ってサナギになる場所を見つけた様子!
翌朝見たら一番でっかい幼虫がいない…
鳥に食われたか、この場所に飽き飽きして旅に出たのか、と思ったら数時間後窓近くで見つけました。
いつもの柄のままひと回り小さくなって固まっていました。
餌場から1m位離れた雨が防げるいい感じの場所を確保していました。頭いいです。本能的にわかるのでしょうか。
★2023年7月3日 本当にサナギになるのか…?
朝見たら昨日の幼虫の柄のまま固まってるだけ…。
1日経ったらサナギの形になっていたと、ほかの幼虫育成ブログでは書いていたんだけど?
力尽きてサナギにはなれなかったのか?と思いましたが時間が経ったらサナギの形に!
サナギを固定する糸も作っていてまさにサナギ。柄の服を脱いでサナギになるようです。
脱ぎ捨てたものがそばにあるはずですが見つからず…。
しかも撮影中モゾモゾしていました。いやあモゾモゾしているサナギ、初めて見たし。中で何やってんだろう…
スゴイ瞬間に立ち会えました。
しかしずっとは見ませんでした。
オリンピックでもよくありますが「自分が応援してたから負けたんじゃないか?」という感覚と同じで(同じか?)
自分が見たせいで失敗するところを見たくないので…。
※成虫になれる確率は、自然界では最もよい条件に恵まれても1~2%程度です。
Yahoo知恵袋
それに人間の出す二酸化炭素や鼻息とか関係してしまう?と思ったから。(関係ないとは思うけど)
まー自然体が1番ですね。
★2023年7月4日 サナギが動いている。
今日もたまにモゾモゾっと動いていました。
サナギが動くとは最初の頃はフシギでしたがなんと調べてみるとめっちゃ動くサナギもいました。
ボーフラ(オニボーフラ)です。奴らは蚊のサナギです。ちょっとした豆知識でした。
さて、数日後のギラギラの太陽マークが心配。35度まで上がるらしい…やはり幼虫は暑さに弱いらしいです。
★2023年7月5日のサナギの様子
なんだか頭の部分がとんがって黒ずんできました。
★2023年7月6日のサナギの様子
さらに頭の部分がとんがってきました。体の凹凸も前よりもくっきりはっきりとしています。
★2023年7月7日 不安。本当に羽化するのか?
サナギはまだ羽化しそうにありません。鮮やかな明るい色なので生きているでしょう。
黒くなったらヤバいらしいです。
やっぱり寒暖差がキツいのでしょうか。昼は暑いとは言っても太陽の熱だけで風は冷たかったりするし夜は肌寒いし。7月なのに。
★2023年7月13日 サナギが空っぽに!
夕方サナギを見て見たら(朝見ろよ)サナギの中が空っぽになっていました~!
無事羽化してくれたのでしょう。
(そう願う)(それにちょっと残りの汁があるけど大丈夫か?※1)
暑さや雨に気を付けて。涼しい場所やいい具合の屋根を見つけて休んでください。
自由を謳歌し夏空に花を咲かせてください。
【※1の補足】
羽化後、蛹の中に残った謎の汁…
調べていくうちに分かりました。
蛹便(ようべん)というただの不要物でした。よかった~。
まとめ
黄緑のシマシマの幼虫、それ、キアゲハです。もしお庭で見かけたらちょっと成長を見守ってみましょう。
羽化してくれたときの喜びは想像以上に大きい物でした。
やはり人間ある程度の時間が経つと愛着がわいてしまうものです。
今回キアゲハの成長を見てきて自然のエネルギーを体の芯から感じました。
世の中のしがらみと常に向き合う大人はよりそう感じるのではないでしょうか。
生き物の本質である「生きる」ことについてまざまざと刻み込まれ、明日へのエナジーをもらいました。
ありがとう。キアゲハ。
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今年の夏は冷夏とききました(2023年)。寒いとサナギが勘違いして越冬モードに入ってしまう場合があるそうです。