日本の凝り固まった考え方にうんざりしている。
特に「婚活」とか疲れる。
「周りの目」「みんなと一緒」はもういい!
今回はそんなあなたにぴったりのコミックエッセイをご紹介します。
▼「日本人、ここがステキで、ここちょっとヘン。」
著者はドイツと日本人のハーフ、サンドラ・ヘフェリンさん。
日本とドイツの目を持った著者が双方の文化に切り込んでいく内容は痛快です。
他にも中国や韓国の方の意見も盛り込んでさらにインターナショナルな内容となっています。
どっちの国が良い悪い、思うところはたくさんあるとは思います。
どちらの考え方も文化も一長一短だと感じる部分はありました。
ただ本書は、
かなりオススメできるコミックエッセイなのでここにご紹介させてください。
※出版は2014年なので時代の形は多少は変わっているかもしれません。
上下関係が厳しい日本
学校内でも先輩後輩関係を意識し、極端にかしこまることなく自然な形で生活を送るようです。
また、日本の会社では歳や務めた年数によって給料が昇進しますが中国では歳や勤続年数によって昇進は決まりません。
自分の年下で部下だった人が上司になることはざらのようです。
また、「新卒」という制度は欧米にはありません。
実力者だけを採用するのみ。まことにシビアな世界です。
最近は多くの日本人はそこに気づき始めている気もします。
上下を重んじるばかりに考えて行動ができない
私は以前イ〇ンのバックヤードで見かけたスローガンがあります。
そこには「考動」と掲げてありました。
読んで字のごとく「考えて動け」という意味です。
日本も徐々にですが上下関係に縛られない考え方を導入し実践してきてはいるのだと思います。
さらには日本では大きな震災があったため、ここでも個人の行動には変化が生まれてきてはいると感じます。
が、まだまだ足りないでしょう。
映画「パラサイト 半地下の家族」で息子が父に対して敬語なのはなぜか?
父親に対して息子が敬語で話す部分が最後まで違和感でした。
こちらも韓国の上下関係を重んじる文化に関係しています。
韓国は儒教の考え方が根底にあるので目上の人に対して敬語があたりまえの文化です。
(特に男性間で強い様子)
上司にコップの底を見せてはいけない礼儀もテレビで見たことがあります。
年齢に縛られない自由な考え方が欧州にはある
欧州では高校卒業後に世界旅行など自分が好きなことをする人が多く25歳くらいまで学生であることが多いようです。
また、日本では以下のことに執着し多くの女性が悩んでいると思います。
- 婚期
- 出産年齢
- 女は20代までが花
(この原因は太宰治だと個人的に思っています)
現代は「女性の社会進出」だったり、「人生100年時代」と言われるようになり、昔のような女性に対する凝り固まった考え方は多少はゆるくなっているのかもしれませんが、まだまだ根強くあると感じます。
「結婚したい」という願望は日本独特
欧州人は「婚活」に違和感を覚えるようです。
数年前に生まれた言葉「婚活」。(2007年ごろから出始めた言葉らしい)
同じような活動は以前からもお見合いや結婚相談所などで見受けられましたが「婚活」という言葉が生まれてから女性たちは「結婚したい」というフレーズをライトに口にする印象を受けます。
欧州人の結婚に対する考え方は?
ズバリ欧州人は
「周りが結婚しようがしまいが関係ない!」
「結婚はできたらいいし、できなかったらそれでいい!」
という爽快フレッシュな考え方。
その考え方はインストールしたい!
例えば、日本だと周りに「結婚しろ、高齢出産は危険だ」などと急かされ脅され(?)本人は焦るばかり。
加えて日本人独特の周りに流される国民性で焦りに拍車がかかります。
このような周りの雰囲気も婚活市場が賑わう理由の一つでしょう。
「叱咤激励」文化・弱い者に厳しい日本
例えば日本でよくある、
「いじめられて辛いなら周りを見返すくらいに成功を収めて周りから認められるような人間になれ!」
とかいう、いわゆる「ハッパ掛け」。
さて、ハッパ掛けに関しては欧州人は真逆の考え方です。
欧州の多くの国は福祉精神が根付く国、そのため「身体障碍者や社会的弱い立場の人間に対しては周りの人々が理解を示し助け合うべき、ささいな悩みでも面と向き合い聞くべき」
という考え方なのです。
日本人である私も違和感を感じていた「叱咤激励」
例えば私が幼少期から親から耳がタコになるほど言われていたことは
「悔しかったらいい成績をおさめて見返してやれ!」
とかです。
私の性格にはとことん合っていなくて苦しんだ覚えがあります。
褒めて伸びるタイプなんですもん。
まとめ
個人的にこの漫画と出会って今までの固定概念を一気に払しょくすることができて気持ちが劇的に軽くなりました。
日本にも良いところはたくさんあるし悪いところもある。
一長一短ですね。
そんな日本が好きか嫌いかと問われたら
「普通」です。
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「だから、あなたも生きぬいて」の著者である大平光代さんがまさにハッパ掛けで成功した人物なのでは?と個人的に思います。
(書籍「だから、あなたも生きぬいて」は奈落の人生から這い上がり、ついには弁護士となった大平さんの壮絶な人生がつづられています。)